令和6年第1回定例会危機管理・エネルギーに関する特別委員会
–以下引用–
◆松本基志 委員
令和6年能登半島地震を踏まえた群馬県の取り組む課題について、先週、総務企画常任委員会でもいろいろ聞かせていただいたが、所管外の部分は聞けなかったため、2点ほど伺いたい。
まず、能登半島で被災された皆さんには心からお見舞いを申し上げたい。また、県でも発災直後から各分野において被災地支援に当たられていることに敬意を表したい。
先日の常任委員会でも発言したが、私も1月に2度ほど、被災地にボランティアとして入らせていただいた。発災直後、ボランティアはまだ来るなという話もあったが、東日本大震災以降、各地でボランティア活動をしている縁で金沢のNPOからお声がけいただき、計5日間、被災地に入ってきた。現地を見させていただき、被災された皆さんの声も伺った。行政、議会の方とも意見交換ができたので、それを踏まえて質問させていただきたい。
現地に入ってみて、やはり一番の問題は水である。常任委員会でも発言したが、飲料水はもちろんのこと、生活用水の確保が大変な状況であると思う。トイレや洗濯、風呂なども大変な状況が続いている。そこで、水道管について伺いたい。上下水道ともであるが、現地に行ってみるとマンホールが50cmほど持ち上がってしまう例もあり、水道管自体もかなりの被害を受けているとのことであった。
本県の上水道の耐震化については、群馬県国土強靱化地域計画を見ると、重要業績指標として上水道の基幹管路の耐震適合率が記載されている。平成26年に41.5%から令和3年に49.3%にするとなっているが、現状、どこまで耐震化が進んでいるのか確認したい。
◎浅見 食品・生活衛生課長
群馬県国土強靱化地域計画の指標である基幹管路の耐震適合率であるが、令和3年度末の実績値は42.3%となっている。
◆松本基志 委員
目標値が49.3%であるので、少し実績が足りないと思うが、令和3年度末以降の目標指標などはもう出ているのか。
◎浅見 食品・生活衛生課長
次期計画の中で、令和13年度末の目標を現在検討中である。
◆松本基志 委員
災害は本当にいつ起こるかわからない。現地を見て、水の問題が本当に大変な状況であったというのもあるし、本県でも災害が起きた場合、耐震適合率を上げておくのはかなり重要なことだと思うので、今後の取組を期待したい。
◎浅見 食品・生活衛生課長
耐震適合率については、目標値に比べ実績値が低くなっている。この理由であるが、基幹管路の耐震適合率については、簡易水道に対する国庫補助事業の採択要件が見直されており、その中で簡易水道事業と上水道事業の統合が進み、管路延長が増加したことが耐震適合性に影響していると考えている。
水道事業者の皆様には、被災した場合にその影響がなるべく少なくできるよう、重要給水施設である災害拠点病院や透析病院、避難所、災害防災拠点への管路を優先して耐震化していただくよう、国の計画に基づいて促しているところである。
◆松本基志 委員
水道事業は、市町村がやっていることと思うが、県でも対応をお願いしたい。
もう1点、被災地では住宅が倒壊している場面が本当に多い。能登半島の住宅耐震化率がかなり低かったような報道もあったが、国土強靱化地域計画の中にも住宅の耐震化に係る指標が載っており、平成27年が80.5%であるものを令和7年に95%にするとされている。現状はどのようになっているのか伺いたい。
◎茂木 建築課長
県では群馬県耐震改修促進計画を定めており、住宅耐震化率の目標を令和7年度末時点で95%と設定している。目標の達成に向け、市町村と連携し普及啓発等推進しているところである。御質問の住宅の耐震化率であるが、令和5年度末時点で88.7%となっている。
◆松本基志 委員
令和5年度末で88.7%とのことで、あと2年でこれを95%にするのは大変かと思うが、今回の地震を見ても、家屋倒壊で亡くなられた方もかなりいらっしゃると思う。今までも補助金を出すなどして耐震化工事をしている方はたくさんおられると思うので、これから数字を上げていくのは大変だという話も事前のヒアリングの際にあったが、やはり生命に直接関わってくる部分であるので、是非関係機関とも協力し、この数値が上がるように取組を進めていただくことをお願いし、質問を終わりたい。