令和6年第3回定例会災害対応力強化に関する特別委員会-10月07日-01号
令和 6年第3回定例会災害対応力強化に関する特別委員会
委員会の名称 災害対応力強化に関する特別委員会
開催場所 401委員会室
開議年月日時 令和6年10月7日(月) 午前9時58分
散会年月日時 令和6年10月7日(月) 午前11時41分
会議の目的 令和6年第3回前期定例会
委員長 井田 泉 副委員長 森 昌彦 委員 伊藤 清
出席委員 委員 穂積昌信 委員 加賀谷富士子 委員 松本基志
委員 金沢充隆 委員 追川徳信 委員 須永 聡
委員 水野喜徳
欠席委員 なし
執行部等出席者
【総務部】 【産業経済部】
危機管理監 高原啓成 地域企業支援課次長 堀口佳奈子
危機管理課長 飯塚 毅 【県土整備部】
レジリエンス推進室長 藤村雅代 建設企画課長 剣持康彦
消防保安課長 植野敏行 道路管理課長 松田隆行
【健康福祉部】 道路整備課長 鈴木修
健康福祉課長 河川課長 小川純子
大久保美智子
医務課長 佐藤貴彦 砂防課長 佐々木実
食品・生活衛生課長 浅見成志 建築課長 茂木好文
地域福祉課長 米沢孝明 住宅政策課長 石関史幸
【環境森林部】 【企業局】
廃棄物・リサイクル課次長 高井俊一 水道課長 青木利明
林政課次長 新井浩之 【病院局】
森林保全課長 折田知徳 経営戦略課長 宮川清吾
【農政部】 【教育委員会】
農政課長 渡邉悟 管理課長 高林和彦
農産振興室長 吉井治夫 健康体育課次長 桐生裕重
農村整備課長 篠原孝幸 【警察本部】
警備第二課長 近藤和哉
△開議
○井田泉 委員長
ただ今から、災害対応力強化に関する特別委員会を開きます。本日の委員会は、お手元に配付の次第により審査を行います。
なお、議会広報のため、本日の審査風景を議会事務局職員が撮影しますので、御承知おき願います。
△委員長あいさつ
○井田泉 委員長
(委員長あいさつ)
○井田泉 委員長
本日は、傍聴人の方は、いらしておりません。
△付議事件の説明
○井田泉 委員長
それでは、付議事件に関わる説明を執行部からお願いします。
なお、これ以降、委員及び執行部の発言につきましては、挙手の上、着座にて行うことで御了承願います。
◎飯塚 危機管理課長
(補助説明資料1「令和6年度総合防災訓練について」、資料2「災害派遣用移動式トイレ(トイレコンテナ)の導入」について説明)
◎藤村 レジリエンス推進室長
(補助説明資料3「令和6年度群馬県国土強靱化地域計画の進捗評価結果(令和5年度実績)について【速報版】」について説明)
○井田泉 委員長
以上で説明は終わりました。
△付議事件の質疑
○井田泉 委員長
これより付議事件の質疑に入ります。質疑及び答弁におかれましては、簡潔明瞭にお願いします。
◆水野喜徳 委員
県外調査で行った富山県消防学校に併設されている四季防災館で、暴風雨の体験をさせてもらった。富山県と比べるわけではないが、また、私も以前に消防団の関係で、群馬県消防学校で訓練させてもらい、その頃からも感じていたのだが、群馬県消防学校は、老朽化が進んでいる。現状で消防職団員に対する教育訓練を十分に行うための施設となっているのかどうか、また、今後の整備方針を伺いたい。
◎植野 消防保安課長
群馬県消防学校は、消防職団員等に対する教育訓練機関であり、現在の場所に設置してから、45年が経過した。教育環境の変化に応じた施設整備を実施することで、必要な教育・訓練等を行っている。現在の施設は「群馬県県有施設長寿命化指針」に基づき、計画的な改修を行っている。今後も適切な維持管理に努め、引き続き効果的な教育を行ってまいりたい。
◆水野喜徳 委員
改修を行うとのことで抜本的な建て替え等は先のことのようである。当委員会の調査などの際にまた詳しく見させてもらいたい。
次に、水難救助訓練について伺う。大雨による水害やレジャーによる水難事故など災害が多様化している。警察が実施している水難救助訓練は、警察、消防、民間による合同訓練だと聞いているが、どのような訓練を行っているのか。
◎近藤 警備第二課長
県警察では、令和6年度に機動隊水難救助部隊と高崎市等広域消防局との合同訓練、同部隊と太田市消防本部との合同訓練を行い、機動隊の訓練施設で、潜水活動における救助技術向上に向けた基礎訓練や想定訓練等を実施している。また、館林警察署では、館林市内の城沼において、館林市、佐野市、足利市の消防本部と館林市役所との合同による、操船訓練、ドローンを活用した捜索訓練、救助訓練を実施したほか、館林市消防本部との合同訓練も1回実施している。昨年度は、藤岡警察署が、神流湖で藤岡消防署、ダム管理事務所との合同訓練、伊勢崎警察署が管内利根川において伊勢崎市消防本部との合同訓練を実施している。
◆水野喜徳 委員
いろいろなところで、その土地にあった訓練をしていることは承知した。県警察独自ではどのような訓練を行っているのか。
◎近藤 警備第二課長
県警察では、機動隊で編成される水難救助部隊が水難事案に対応しており、日々訓練を行っている。訓練の内容については、ボートの操船訓練やヘリコプターと連携した救助訓練、潜水による捜索訓練等、専門的な救助訓練を行い有事に備えている。
◆水野喜徳 委員
私の地元の話だが八ッ場ダムなど新しいダム湖もできており、水難など災害も各地で状況が違うと思うので、できれば群馬県の地形や地域の状況に合わせた訓練を今後も実施していただきたい。
◆須永聡 委員
道の駅は、ドライバーの休憩施設としての安全な場所を提供しているほか、地域の特産品の販売や観光情報の発信を通じて、地域振興を図るという大きな役割があるが、更に大きな柱として、災害時の防災拠点としての役割も果たしている。そこで、防災拠点としての道の駅の活用について、群馬県内の道の駅における防災設備としての無停電化設備、避難所として機能させるための物資備蓄や防災トイレの整備状況について伺いたい。
◎松田 道路管理課長
道の駅33箇所のうち、無停電化設備の設置は「まえばし赤城」など13箇所、物資備蓄は7箇所、防災トイレは5箇所となっており、運営管理する市町村によって設備に違いがあるものの、徐々に整備が進められている状況である。
◆須永聡 委員
県では、道の駅を防災拠点として、どのように位置づけているのか。
◎松田 道路管理課長
群馬県では道の駅を災害時の「広域的な復旧・復興活動の拠点」として活用するために、道の駅を有する各市町村長との間で、道の駅の防災総合利用に関する基本協定を締結している。また、群馬県地域防災計画において、広域的な防災活動拠点として位置づけているところである。さらに、群馬県広域道路交通計画では、道の駅の位置や規模、防災設備の整備状況に応じて、3つに分類し、防災機能の強化を図っている。
◆須永聡 委員
「広域的な復旧・復興活動の拠点」はどのような要件により選定しているのか。
◎松田 道路管理課長
広域的に県内全体をカバーできるようにエリア分けを行い、その中で中心的となる道の駅7か所を選定している。
◆須永聡 委員
市町村との基本協定を締結しているとのことだが、近隣の都県と道の駅の防災総合利用に関する協定を締結しているのか。
◎松田 道路管理課長
近隣の都県とは協定を締結していないが、近隣の都県との連携が必要となるような大規模災害時には、まず国との連携が必要となるので、国と調整しながら対応してまいりたい。
◆須永聡 委員
続いて、災害対応における新しい技術の導入についてお聞きしたい。今年度の総合防災訓練でも特徴として防災DXと実働のハイブリッドがうたわれているが、災害時の被害状況の把握や災害リスクの軽減等に向けて、どのような新しい技術等を導入しているのか、活用状況について伺いたい。
◎飯塚 危機管理課長
AIを活用してSNS上の投稿から災害情報を抽出するサービスを導入している。初動対応においては現場の情報を正確に把握し分析することが重要なため、関係機関からの情報に加えて、SNS情報を活用することで、迅速な初動対応につなげている。SNS上の情報は動画や写真付きの情報が多いため、現場の状況が把握しやすいと考えている。
◆須永聡 委員
AIはどのように活用されているか、もう少し分かりやすく教えてほしい。
◎飯塚 危機管理課長
AIがSNS上の情報を災害、事故等に分類し、さらに正しい情報か分析し、最終的には人間が判断し情報として提供される。状況把握の難しい降ひょう被害などでも、写真や動画で確認することができるため、エリアを特定することで早期の対応につながっており、有効な手段と考えている。
◆須永聡 委員
次に、官民連携についてお聞きしたい。今年度の総合防災訓練でも行政と民間との密接連携をうたっている。災害時には行政が指揮系統を担い全体をコーディネートする一方で、民間企業が物資共有や技術支援を提供するなど、両者の協力により被害拡大を防ぎ、公共サービスが機能しない場合にも民間のリソースやノウハウを生かして地域の復旧や復興に寄与できる災害対応力強化の柱となると思う。そこで、災害時における官民連携について、現在の県と民間の協定締結状況、今後拡大すべき分野などについて伺いたい。
◎飯塚 危機管理課長
県全体で115件の協定を締結しており、そのうち応急生活物資に関するものが27件、応急対策業務13件、輸送交通、被災者支援、帰宅困難者支援で各11件などとなっている。現時点で協定を拡大すべき分野はないと考えているが、今後の災害対応から必要性が生じれば、協定締結を検討していく。
◆須永聡 委員
いろいろな分野での協定締結をしており、現状ではある程度行き届いているようである。宿泊関係の連携はどうか。
◎飯塚 危機管理課長
県旅館ホテル生活衛生同業組合と協定を締結している。また、今年、ルートイン(株)と災害時における宿泊施設利用に係る協定を締結した。
◆須永聡 委員
今年の能登半島地震でも被災された方を受け入れたと思うが、県内の方だけでなく、県外の方が被災した場合の宿泊施設での受入体制について伺いたい。
◎飯塚 危機管理課長
当初の協定は県内での災害を想定していたが、現在は県外の被災者も受け入れられる内容になっている。
◆須永聡 委員
ホテル等の空き状況をどのように把握するのか。
◎浅見 食品・生活衛生課長
災害時に施設自体が被災する場合もあるため、各市町村が受入可能情報をリアルタイムで把握できるよう、ツールの活用準備を進めている。
◆須永聡 委員
次に、今回の総合防災訓練の実施要領にある物的支援の受入れ・供給訓練の手順について伺いたい。
◎飯塚 危機管理課長
被災地のニーズを把握した上で、国のプッシュ型支援、全国知事会による支援、民間の協定締結事業者からの支援、県、市町村の備蓄物資を組み合わせて、物資を必要とする拠点や避難所等へ供給していく。10月26日に実施する防災訓練の中で、実際にこうしたシステムを運用し物資を提供する訓練も行う予定である。
◆須永聡 委員
最後に、ライフラインの復旧にかかる官民連携についてはどのような取組をしているのか。
◎飯塚 危機管理課長
県とライフライン事業者が連携し、情報を共有しながら復旧作業を効率的に進めていく必要がある。大規模災害発生時にはライフライン事業者から連絡員が派遣され、復旧に向けた必要な措置を関係課と検討する。東京電力やNTTとは災害復旧に関する基本協定を締結している。
◆須永聡 委員
答弁いただいたとおりであり、官民協定は締結するだけではなく、今回の防災訓練でもより実践的・実効的な協力体制を構築できるように訓練を通じて様々に課題等を見いだすとのことであり、更にこれを進めていただき、充実した官民連携、災害対応力の強化につながるよう引き続きお願いしたい。
◆追川徳信 委員
近年の地球温暖化の影響で、台風やゲリラ豪雨、線状降水帯による河川災害が多発しているが、災害を最小限にしていくことが重要である。山地災害発生の危険が高い山地災害危険地区について、どの程度の災害になっているか等を3年に1度くらい調査していると聞くが、その件数について伺いたい。
◎折田 森林保全課長
山地災害危険地区は、群馬県内では令和6年3月現在で4,566箇所あるが、そのうち3,204箇所で治山事業に着手している。また、令和5年度に発生した7件の災害のうち5件については今年度復旧事業に着手している。
◆追川徳信 委員
答弁によると、山地災害危険地区のうち、約1,300箇所が未着手のようである。一般質問でも述べたが、どこの大規模災害を見ても、川の源流域をしっかり守らないと土石流などで下流に危険が及ぶので、それ以外の植林など山の管理も大事だが、大規模災害を未然に防ぐためにも、できれば全てを復旧してもらいたい。
◆金沢充隆 委員
令和5年度末で高齢者施設におけるBCP(事業継続計画)の策定率が46%、障害者施設等では76%となっており、介護施設については今年度からBCP策定が義務化されたと思うが、高齢者及び障害者施設におけるBCP策定が進んでいない。ノウハウがない、施設が人手不足で手が回らないという実情もあるかと思うが、この現状について課題としてどのように捉えているか、どういう取組をしているか伺いたい。
◎米沢 地域福祉課長
BCP計画については、令和5年度末までの策定が義務づけられていて、計画が未策定の場合、報酬が減算されることになっている。ただし、感染症に関する計画と自然災害に関する具体的な計画を策定している場合は、経過措置として、令和6年度末まで報酬の減算対象とならない。また、BCP計画の策定は、入所施設のほか、通所系やサービス計画を作成する事業所も対象となっているため分母が多く、全体の策定率が低くなっている。県としては施設職員向けの研修や相談窓口を設置するなど、計画策定促進に向けた支援を行っている。
◆金沢充隆 委員
事業所数が多く分母が大きいため、数字が上がっていないということがよく分かった。災害発生時には、高齢者や障害者は災害弱者になりやすい。計画の策定率が上昇するように、県として引き続きバックアップをしてほしい。
次に、トイレコンテナについて、県内に3台整備が提案されており、予算成立が前提とはなるが、具体的な設置場所と設置時期の予定を伺いたい。
◎飯塚 危機管理課長
具体的な設置場所は今後決定する。中毛には既にトイレトレーラーが配置されていることから、西毛、東毛、北毛の県立公園等に1台ずつ、今年度内に設置する予定である。
◆金沢充隆 委員
能登半島地震により、災害発生時のトイレの問題というのは大きな課題であることを改めて認識している。今回、県では3台トイレコンテナの設置を予定しているが、災害の規模によってはこれだけでは足りなくなる。今後、県で更に増設していく考えか。あるいは、予算など様々な制約はあるが市町村にもトイレコンテナ等の設置が進んでいくのが望ましいと思うが、その辺りの今後の方針について伺いたい。
◎飯塚 危機管理課長
県としての導入は3台を区切りとして、今後は、導入の手引きを作成し、市町村の導入を促していきたい。
◆金沢充隆 委員
県としても今回は大きな財政負担だが、市町村が導入する場合、特に中小規模の市町村にとっては財政的な制約もあると思う。県として、市町村が導入する場合の財政的支援を行う考えはないか。
◎飯塚 危機管理課長
県としての財政的支援は、今のところ検討していない。緊急防災・減災事業債の活用で7割は交付税措置され、残りの3割をクラウドファンディングによる資金調達で賄うなど、導入のノウハウを市町村に提供することで支援していく。
◆金沢充隆 委員
市町村と連携し情報共有をしながら、トイレコンテナの設置が全県に広がっていくよう引き続き取組をお願いしたい。
次に、在宅避難について伺いたい。指定避難所の環境整備については群馬県も力を入れており、避難ビジョンの中でも、避難所生活の質の向上のため、ベッドや食事、トイレなどの確保について、様々な取組を行っていると認識している。一方で、高齢の方や障害を持っている方で避難所に行きたくても行けない方や、前提として安全確保ができた場合についてだが、住み慣れた自宅で避難を希望する方や、避難所では様々なストレスがあり敬遠してしまう方もいるし、あるいは車中泊を選択する方もいる。在宅避難も大事な課題として捉え、支援をしていく必要があると思うが、県としてどのように考えているか。
◎飯塚 危機管理課長
避難ビジョンにおいて、分散避難も一つの柱としている。県では今年度、群馬県避難所運営ガイドライン「在宅避難者編」を作成し、市町村や関係機関等に共有した。具体的な内容は、在宅避難者に対する支援体制の整備や、在宅避難者の状況把握の方法、支援の方法、必要に応じて在宅避難者向けの支援拠点の設置などについてまとめたものである。在宅避難者にも同じ避難者として支援が行き届くよう、関係者と連携して取り組んでいきたい。
◆金沢充隆 委員
答弁にもあったが、そもそも在宅避難者の状況把握の課題や、例えば拠点を作るなど在宅避難者へどう支援するか、様々な関係機関との連携も大事など、いろいろな課題があり、ガイドラインの作成の中で様々な議論を行ってもらっているとのことである。避難所支援ももちろんだが、在宅避難という選択肢があることも県民に周知し、必要な取組をしっかりと行ってほしい。
◆松本基志 委員
総合防災訓練について、昨年度までは劇場(展示)型でいろいろなことをする総花的な訓練であったが、今年度は能登半島地震の教訓を受けて実践的・実効的な訓練をする、特に今回は物的支援の受入れ・供給訓練を行うとのことである。今後の訓練について、今回のような絞った形での実践的な訓練を来年度以降も継続するのか。
◎飯塚 危機管理課長
市との共催になるため、まずは市の意向を確認した上で訓練方針を検討する。県としては実効性の高い訓練を実施したいと考えており、各市が課題と考えている災害対応に係る訓練を今後も実施していきたい。
◆松本基志 委員
実効的な訓練は本当に大事だと思うので今後も続けてほしい。物的のほかに、人的支援の受入体制も非常に大事だと思う。被災した場合に、全国自治体からの応援やボランティアの受入れなどがあるが、実際にしてみないと難しい。私がボランティアで入った経験から、特にボランティアセンターなどは場所によって大分違い、経験のある自治体や社協などでないとスムーズに回らないことが多い。こうした訓練も含め、市町村と相談して実施してほしい。
また、計画の内容を検証するとのことなので、今回の訓練の結果を検証し、実際にやってみて良かった点、良くなかった点などを、委員会で報告してもらえるとありがたい。
次に、災害廃棄物仮置場・運営訓練を環境森林部が別日程で行うとあるが、具体的な内容を伺いたい。
◎高井 廃棄物・リサイクル課次長
今年度は前橋市と連携し、仮置場の設置運営に関する訓練を実施予定である。環境省から講師を招き、前橋市以外の市町村も参加するグループワークと、前橋市のみを対象とした実地訓練の二部構成を計画している。
◆松本基志 委員
私がボランティアで入った山形県酒田市の現場では、床上浸水した住居でいろいろな物を災害廃棄物として仮置場に運び出したのだが、仮置場はいくつか事前に選定しておかないと有事の際に大変だと改めて思った。どこで発災するかは分からないのだが、県や市町村で、災害廃棄物の仮置場の検討等は行っているか。
◎高井 廃棄物・リサイクル課次長
各市町村で複数の仮置場候補地を選定している。発災の場所や状況により、市町村が候補地の中から実際の仮置場を決定していく。
◆松本基志 委員
場所も大事だし、そこに人も置かなければならない。答弁でも、実施していただけるとのことなので、今後とも是非頑張ってもらいたい。
次に、トイレコンテナについて伺いたい。予算は大分かかるが、良い取組だと思う。能登半島地震で私がボランティアに入った際に、トイレはもちろん、風呂、洗濯などが生活していく上で必須となる中で、一番大事なのは水だと痛感した。そのときに群馬県が出したトイレトレーラーは民間の給水車が同行していたようである。今回のトイレコンテナは浄水装置を搭載とのことだが、給水はどのようになるのか。
◎飯塚 危機管理課長
トイレコンテナに水は必要だが、汚物を取り除いた水を浄化装置で浄化し、再びトイレを流す水に使えるため、一度の給水で4,000回程度は使用できる。トイレトレーラーでは、一度の給水で1,200回~1,500回しか使用できないため、トイレコンテナの給水は、トイレトレーラーと比べ少なく済むと考えている。
◆松本基志 委員
給水車もそれほど使わなくてよいようである。また、バリアフリー仕様とのことであり、避難所トイレはバリアフリー化が非常に大事なのでとても良いと思う。また、トイレコンテナは4tトラックで運搬可能で迅速に被災地に入れるとのことであるが、運搬用のトラックはどのように手配するのか。
◎飯塚 危機管理課長
運搬用のトラックは、県トラック協会との協定に基づき手配したいと考えている。
◆松本基志 委員
今後は市町村に導入とのことで、今年度は高崎市がトイレトレーラー2台、みどり市がトイレトラック1台を導入などだんだん広がっている。先ほどの答弁でも財源は起債を使ってとのことだったが、財政的支援も是非考えていただきたい。
最後に、国土強靱化地域計画について、自主防災組織率93.5%、防災アドバイザー市町村設置率94.3%で、ともに進捗度Cだが、残っている市町村は2町村のみとのことである。だが、組織率と共に大事なのは、自主防災組織が実際の災害時にどれだけ動ける体制になっているかである。市町村が所管とは思うが、自主防災組織の災害時に実際に動ける体制づくりについて、県としてどう考えるか。
◎飯塚 危機管理課長
自主防災組織を実際に動ける組織にすることが重要であり、そこで活用が期待されるのが地域防災アドバイザーである。三段階のスキルアップ研修などを通じて、防災アドバイザーと地域の自主防災組織をマッチングし、組織の活性化にもつなげていきたい。
◆松本基志 委員
スキルアップについて、県でかなり取り組んでもらっており、実感もしている。
また最近、地域防災アドバイザー養成講座を受けたいが定員が少なくて受けられない、という相談があった。定員の数を増やしてはどうか。
◎飯塚 危機管理課長
現在、電子申請での受付を可能とし、市町村からの推薦も不要としたところ、今年度は定員を超える応募があったことから、抽選とした。来年度以降、講座としての適正な人数を検討しながら、日本防災士機構とも相談し、講座の開催方針を決定していきたい。
◆松本基志 委員
防災に関心を持っている方が増えている。希望した方が受講でき、資格が取れ、地域で活動できるような体制づくりをお願いしたい。
◆加賀谷富士子 委員
災害対応組織力強化については、消防等以外にも、地域の建設業における災害対応組織力の強化が必要だと考えるが、県の取組について伺いたい。
◎剣持 建設企画課長
災害対応組織力を維持するためには、建設業者の安定的な企業経営が成り立つことが前提であり、地域密着型公共事業量を一定程度確保することが必要であると考えている。そのため、現在改定を進めている次期県土整備プランでは、地域ごとの災害対応組織力の維持という観点を新たに盛り込み、地域密着型公共事業量を確保していくこととしており、単に建設業の経営を支えるだけでなく、将来の災害に備える基礎を築き、県民の安全・安心にもつながるものと考えている。
◆加賀谷富士子 委員
県土整備プランに地域ごとの維持も重要な旨を盛り込んでもらい、少し安心した。県内でも、地域により発注量に差があるため、事業数が少ない地域だと10年前にできたことが現在できるか難しいとの話もある。日頃の備えも含めて、建設業界が災害対応組織力を維持できるような政策をお願いしたい。
次に、女性消防団員について伺う。富山県広域消防防災センターを視察した際に、富山県では女性の消防団員が500人くらいと伺ったが、群馬県内の女性消防団員数の状況について伺いたい。
◎植野 消防保安課長
群馬県内の女性消防団員数は、平成24年度に63名であったものが、令和2年度には166人に、令和6年度には198名に増加している。
◆加賀谷富士子 委員
かなり増員されたと思う。ただ、私が調べたところ、全国的に見た群馬県の女性消防団員数の状況は令和5年10月1日時点で全国ワースト5位くらいに入り、女性消防団員の採用消防団数で見ると全国で一番低いようである。群馬県は全国的に見て女性消防団員の人数が少ないと思うのだが、今後の女性消防団員の確保について伺いたい。
◎植野 消防保安課長
消防団員全体は減少傾向にあるが、女性消防団員や学生消防団員など増加している要素もある。災害対応等においては女性の視点も大切なことから、今後も市町村としっかり連携しながら、様々な方法により女性消防団員の確保の取組を進めてまいりたい。
◆加賀谷富士子 委員
災害対応等で女性の視点は非常に重要であるため、女性の消防団員が増えるように取組をお願いしたい。
◆穂積昌信 委員
災害時の透析医療について伺いたい。透析患者の方は2~3日に1度透析を受けられなければ命に関わるという状況である。県内あるいは他県で大きな災害が起きたときでも透析患者が医療を受けられる環境が必要であるが、透析を受けるための医療機関と医療機器はもちろんだが、そのほかに透析液を作るため1日一人当たり120リットルもの水が必要であり、例えばその医療機関が1日100名を診るとすれば1日12トン(12,000リットル)、それ以外にも様々な処理に必要な水を含めて、20トン弱もの水が必要となる。県内の透析患者数と、透析患者が被災した場合の支援体制や近県との連携について伺いたい。
◎佐藤 医務課長
県内の透析患者数は、令和4年12月末日現在、6,281名である。透析には、治療するための専用の機械、大量の水、電気が必要となる。災害発生時に機器の破損、電源の喪失、断水となると、医療を提供できない状況になる。災害時の支援体制について、県では、群馬県災害時透析医療マニュアルを策定しており、県災害対策本部内に設置した透析調整本部において、被災状況や支援を要する患者数などの情報を収集し、患者の受入調整を行う。また、県内だけで対応できない場合は、広域関東圏の8都県で受入調整を行い、速やかに安全な透析医療を提供する。
◆穂積昌信 委員
いろいろと連携をしており、少し安心した。
どこで災害が発生するか分からない中で、災害時にその透析医療機関が、普段受け入れている患者数のほかに、どの程度プラスアルファで受け入れられるかは、把握できるのか。
◎佐藤 医務課長
常時把握をしていないが、災害時には各透析医療機関において、患者当たりの透析時間や透析の間隔を個別に調整し、医療を提供する。
◆穂積昌信 委員
もう一点、水の確保についてだが、断水時の備えで地下水を活用する病院もあるように聞くが、水道設備について災害時に水道水をしっかりと確保できる状況にあるか。
◎浅見 食品・生活衛生課長
各市町村では透析病院を含め、災害拠点病院などを重要給水施設と位置づけている。災害時にも水の確保ができるよう、各水道事業者において病院などの重要給水施設へ接続する管路等の耐震化を進めている。
◆穂積昌信 委員
各市町村とともに引き続き連携を取ってもらいたい。
次に、大事なことだと思い、取り上げさせてもらう。太田市長がXの投稿で、令和元年の台風19号による地元被災時には、市職員が床上浸水などの被害家庭の手助けをした、畳上げや土のかき出し、消防団員も総出で環境整備をした、とあり、その後に、能登についても県庁職員の半分くらいが現場に行って手伝いをすれば、ボランティアを待っていなくてもと思う、と書いてあった。群馬県で災害が発生した場合に、ボランティアを待たずに県職員が復旧作業の手伝いをすることは可能か。
◎飯塚 危機管理課長
災害発生時に、県職員による地域での作業支援について定めたものはない。大規模災害発生時には、各部局での災害対応業務に従事することとなるため、まずはその業務に集中して取り組むこととなる。
◆穂積昌信 委員
そういう回答になると思う。ボランティアを待たなくても県庁職員が半分出ればいいと、太田市長はいろいろと実情を分かっている中で発言していると思ったので、お話をさせてもらった。
◆伊藤清 委員
群馬県建設業協会との「災害応急対策業務に関する協定」について伺いたい。有事の際には初期の行動が一番大事である。直行できるのは地元の建設業界の方々であり大きな責任を負っていることが多いと思う。群馬県建設業協会との協定に基づく運用はどのようになっているか。
◎剣持 建設企画課長
群馬県建設業協会長と群馬県知事の間で「基本協定」を締結するとともに、土木事務所別に「細目協定」を締結し、それらに基づき、災害時の応急対策業務に従事していただいている。
◆伊藤清 委員
地域によって建設業者の規模がいろいろである。建設業協会が調査した業者へのアンケート結果が冊子になっており、重機の保有台数や人数、1時間以内に現場に行ける動員数などが載っている。それによると、小規模な業者は、いざというときに業務が回らず、大規模な業者はそれなりの対応ができることが分かる。答弁では、地域ごとに細目的になされているとのことであるが、いざというときに、どのような守備範囲に対応できるのかは、把握しているのか。
◎剣持 建設企画課長
基本的には細目協定に基づき、災害が発生した土木事務所管内の建設業者が対応するが、災害の規模が大きく、管内業者では対応できない場合は、建設業協会本部とも協議した上で、広域的な災害対応を行う必要があると考えている。
◆伊藤清 委員
細目協定にのっとるとのことであり、災害の規模に応じた対応も必要なのだろうと思う。
県外調査で国土交通省北陸地方整備局富山防災センターを視察した際に、重機、ポンプ車、給水車等が整備されており、有事の際には建設業協会等との協定により、運転等の対応ができるオペレーターが確保できると説明があった。地方整備局とは違うわけだが、群馬県として、県内にある建設業者等の把握をした上で、災害規模が大きなときには、建設業協会へ連絡を取って、そこから回してもらうという、そういうシステムであると理解してよいか。
◎剣持 建設企画課長
関東地方整備局と各県との災害協定に基づき、広域的な支援をお願いすることとなるが、建設業協会とも調整のうえ、県土整備部が窓口となり関東地方整備局に要請することとなる。また、関東地方整備局が自ら、被災地へテックフォースを派遣して被災状況を把握し、支援の判断をするケースもある。
◆伊藤清 委員
大規模災害になれば地方整備局等に要請をかけられるとのことである。
私の地元でも過日の豪雨で山が崩れ通行止めや法面崩壊などもあった。そういう場合にいち早く復旧するために地元の建設業界の方々に御苦労いただき撤去してもらったという事例がある。いち早く頼りになるのは地元の建設業界と言える。建設業界でも、限界工事高があり、厳しい時代の中で生き残るためには、それなりの受注量を持たないと会社自体が無くなってしまい、いざ対応の際に地元としては困ることになる。災害時の応急対応を担う地域の建設業者を維持するためには受注量の確保が重要だが、どのように考えているのか。
◎剣持 建設企画課長
現在、改定を進めている次期県土整備プランにおいて、地域ごとの災害対応組織力の維持という観点を新たに盛り込み、地域の建設業者の経営が持続的に成り立つような事業量を確保するという考えに基づき「地域密着型公共事業量」を確保していきたいと考えている。このことは単に建設業の経営を支えるだけではなく、将来の災害に備える基盤を築き、県民の安全・安心な暮らしを守る地域防災力の強化にもつながると考えている。
◆伊藤清 委員
まさにそのとおりであると思う。災害レジリエンスNo.1を目指すためにも、よりしっかりと充実した受注量等で建設業組織を育成してもらいたい。
次に、災害応急対応業務中に人身事故等が発生した場合の対応はどうか。
◎剣持 建設企画課長
協定に基づく災害応急対応業務でも、契約に当たっての県の積算において、現場管理費として法定外契約分も含む労災保険料を計上している。また、群馬県土木工事標準仕様書において、受注者は、法定外契約も含む労災保険に加入するとともに、業務中の負傷や死亡等に対して適正な補償をすることとしており、受注者の労災保険による対応となる。
◆伊藤清 委員
あってはならないが、災害時は何が起こるか分からないので、その辺りが協定の中でしっかりと列記された中で、双方が内容を承知した上で、災害現場に入っていただきたいと思う。
国土交通省地方整備局や消防、自衛隊、警察等の派遣もあると思うが、災害時にいち早く現場に入るのは地元の建設業者である。災害対応力を強化するためには、もちろん今もしているとは思うが、防災会議やいろいろな協定などの段階から建設業界の方も参入していくような、新たな仕組みづくりが大事と考えるがどうか。
◎剣持 建設企画課長
関東地方整備局や建設業協会、測量設計業協会も関連する分野となるため、それぞれの団体等と意見交換するとともに、能登半島地震での教訓も生かしながら、災害協定の見直しなど、必要な対応を検討して参りたい。
○井田泉 委員長
先ほどの穂積委員の質問で、災害時に県職員が復旧作業を手伝うのは可能かという質問があったが、危機管理監にひと言いただきたい。
◎高原 危機管理監
県職員には、災害対応としてやるべき業務があり、その業務を最優先で進めることが責務である。本来業務に支障のない範囲で任意に実施することは可能であるが、業務として従事させるのは難しいと考える。
○井田泉 委員長
以上で質疑を終了いたします。
△その他
○井田泉 委員長
次に、委員会調査の実施につきまして、本委員会の県内調査を、11月19日(火)の日程で実施したいと考えております。なお、調査内容等、詳細については、正副委員長に御一任いただいてよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
○井田泉 委員長
それでは、さよう御了承願います。なお、決定した内容等については、別途、通知いたします。
そのほか、何かございますか。
(「なし」の声あり)
△散会
○井田泉 委員長
以上をもちまして、本委員会で審議すべき案件は終了いたしました。
本日は、これをもって散会いたします。
(午前11時41分散会)
委員会記録署名委員
災害対応力強化に関する特別委員会
委員長 井田 泉

