令和5年第1回定例会健康福祉常任委員会(健康福祉部関係)

——以下引用——
◆松本基志 委員
医療的ケア児等支援センターについて伺いたい。一般質問でも取り上げ、多くの議員から話があったが、第3回後期定例会で知事が設置すると力強い話をいただき、今回1,900万円程度の予算が計上されている。2月にも代表質問で部長から答弁があったが、来年度の具体的な事業内容と、体制について伺いたい。

◎高橋 障害政策課長
まず、医療的ケア児等支援センターの体制についてであるが、県立小児医療センターに基幹センターを置くほか、西毛と東毛地域をカバーする地域センターをそれぞれ1か所ずつ、合計3か所でセンター機能を担うということを想定している。地域センターについては、民間の法人への委託を考えており、当初予算成立後に受託してくれる方を募って、契約を結んで、そこで初めて公表できるという状況になるかと思う。また、具体的な事業内容であるが、大きく分けて2つの事業がある。1つは専門相談への対応、もう1つが人材育成と情報発信である。専門相談への対応は、これについても2つの言葉で言い尽くされるかと思うが、1つは相談先のわからない相談をなくすということである。具体的には、医療的ケア児の支援については多方面にわたる相談が多く、家族の方が一体どこに相談したらいいのかわからないということを悩みとして抱えているので、医療的ケア児等支援センターで、いろいろな相談をすべて受けて、地域にいる支援者を紹介するということを考えている。もう1つ、支援者の支援というのは、地域で医療的ケア児を支援している方を支援するというものである。例えば保育園、相談支援事業所、児童発達支援、福祉医療教育、様々な分野で、医療的ケア児とその家族の方を支援している方がいるので、その方からの相談についても応じる。コンセプトとしては繰り返しになるが、相談先のわからない相談をなくすということと、支援者の支援を行うというのが一つの機能である。もう1つの人材育成と情報発信は、医療的ケア児を支える医療的ケア児コーディネーター等の人材育成研修を行ったり、他県あるいは県内の市町村の支援の好事例を集めて情報発信を行うといった機能も担う予定である。

◆松本基志 委員
本当に期待したいと思う。
もう1点、医療的ケア児等支援センターの「等」は何を指すのか。

◎高橋 障害政策課長
令和3年9月に公布された医療的ケア児支援法においては、「医療的ケア児の支援」とされているが、本県のセンターにおいては、医療的ケア児とあわせて、重症心身障害児の方も支援するという意味で、「等」をつけているものである。医療的ケア児等、重症心身障害児とわかりにくいところがあるが、重症心身障害児の中には医療的ケアを常時要するお子さんだけでなく、常時要しないお子さんもいるので、そういった医療的ケアが必要のない重症心身障害児の方の支援も行うという意味で「等」をつけている。

◆松本基志 委員
医療的ケア児等支援センターができても、「私たちは行ってはいけないのか」という話をしている方がおり、「等」があるので伺ったが、本当によかったと思う。
また、支援者の支援という話であったが、支援法ができて、支援が国や地方公共団体の責務になった。例えば保育所や学校に子どもを入れたいが、なかなかそれが難しいということがあるが、それを本来であれば、地方公共団体が、保育や教育分野の支援もきちんと行わなければならないというのが支援法の考えであると思うがいかがか。

◎高橋 障害政策課長
医療的ケア児支援法については、都道府県、国の責務だけでなく、事業者の責務を定めているところである。学校、保育園、そういった事業者は事業者として、医療的ケア児の受け入れ等について努力する、支援について努力するという責務が課せられているところである。しかし、例えば保育園等については、受け入れたくてもなかなか医療面のケアがよくわからないとか、最初から受け入れないということではなくて、受け入れるに当たっての準備がわからないとか、そういった悩みもいろいろと聞いているので、医療的ケア児等支援センターにおいては、そういった相談を受けて、そこで答えられる部分は答え、答えられない部分については、地域でそういったことで長けている方を紹介するといった支援もできると思っている。

◆松本基志 委員
期待しているのでよろしくお願いしたい。