上毛かるたの継承、偉人の業績発掘

上毛かるたの継承、偉人の業績発掘

県議会一般質問で上毛かるたの意義と継承を呼びかける松本県議

村上泰賢住職と

高崎市倉渕町権田の東善寺境内にたたず
む小栗上野介の石像の前で村上泰賢住職と

群馬の魅力を子どもらに

郷土への理解を深め、愛郷心をはぐくむ視点から、松本基志県議は上毛かるたの継承と、本県にゆかりの偉人の業績を子どもに伝える活動について質問しました。

松本県議は「上毛かるたは本県の大切な文化であり、今後も継承されなければならない」と強調。地域創生部長は「昭和22年に発行された上毛かるたは群馬の歴史、自然、人物、産業などの特徴が詠み込まれ、県民に親しまれてきた。群馬の宝」と応じ、継承に取り組む姿勢を示しました。

続いて、本県ゆかりの偉人について「たとえば、小栗上野介らの業績を掘り起こすべきと思うが」と質問。地域創生部長は「小栗公の墓所、東善寺住職は公園や遺品の展示をしている。新田義貞が挙兵の際に鎌倉に向けて矢を放った故事から地元では鏑矢祭が毎年行われている。こうした地域の活動が偉人の顕彰につながる」と力を込めました。

その上で、「地域から声の上がった顕彰活動は、県としても応援していく」と前向きな姿勢を示しました。

◇「い」と「ら」への思い議場で

一連の質問に関連して、松本県議は「い」と「ら」の札を議場で示し、2枚の読み札の、バックがピンクの意味を問い掛けました。

いろは言葉の一番目の「い」は分かりやすいなか、「ら」について、松本県議は「業績を伝えたい小栗上野介、高山彦九郎、国定忠治らが連合軍総司令部(GHQ)の指令によって上毛かるたに詠み込めず、『雷』『空風』『義理』『人情』で代替している」と語り、上毛かるたの一端に込められた製作者らの深い配慮に思いを寄せました。

◇こどもアドボカシーも質問

令和6年4月施行の改正児童福祉法で充実する「こどもアドボカシー」について、松本県議は県の取り組みを質問。生活こども部長は「県は中央児童相談所で試験的に一時保護中のこどもの意見聴取などを行っている」と先行事例を紹介。社会的に養護が必要なこどもの声を聴き、意見表明を支援するアドボカシーに関して「今後も必要な取り組みを検討する」と答えました。

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